2018年5月22日火曜日

畑日記 5月20日


これ以上ないお天気だったプラントセール

5月20日、My畑の年間恒例イベント、プラントセールが開かれました。お天気はこれ以上望めないほどの快晴。ご近所の人気イベントとあって、10時半のゲートオープンの前から行列ができるほど。


今年は豆担当。プラントセールで良い事の1つは、終わるころには にわか豆博士になれること

今年の私の担当は「豆」。豆は一本25p。鉢に何本入っているかで値段が50pから£1ほど。お買い得でしょ😊
豆にもいろんな種類があり、Dwarf や Climbingなど大きさや性格の違い、豆も、ころっころのソラマメ、平ったいラナービーンズ、マーブルの綺麗なイタリアのボルロッティ。色も緑や紫。全部で10種類はくだらなかったかな。毎年来ているお客さんも多くて、質問もかなり専門的😓。それでも、ずうずうしいかな、お昼過ぎには、あたかも豆専門家のようにふるまう私😀。まあ、よく言えば年の功、笑

かなり広い畑なので、なかなか離れた畑区画の持ち主さんとは話す機会がない。今回で4回目だけど、私けっこうストールに立ってお客さんや他のプロッターさんたちとお話するの好きなのよね。
そうそう、今回はこんなことがありました。

お客さんがいろんな種類の犬の絵が描かれたTシャツを着ていたので
私 「かわいいな~、いいな~、素敵」
お客さん 「チャリティショップで買ったのよ」
私 「まあ、なんてGood Buy。私も犬飼ってるから目がないのよね。うちのはね、このグレーハウンドみたいな犬。ラーチャーっていうんだけど。」
お客さん 「あ、あなた Arandane (近くの散歩道)で犬がいなくなった人でしょ。犬見つかったのね、よかったよかった。」
と、延々と続く会話(すみません、発酵と犬、話だすと止まりません、汗)

はい、メーが以前行方不明になりました。2年も前のことですけど😅
しかし、お客さん、よく覚えてたな。お客さんの記憶力が抜群なのか、はたまた私のパニックのしようが尋常じゃなかったのか。きっとどっちもだな。

今年の戦利品、ほんの一部です。後先考えず買っちゃうのよ
わかっちゃいるけど、やめられない ♪ (古っ、笑)

ストールに立つ傍ら、売り切れる前にショッピング。買いだすと止まらない、誰か止めて~。それでも今年はお目当てがいくつか見つからなかった。ケールとかグレーハウンドキャベツとか。プラントセールの大御所大先輩に聞いてみた所、植えてみたけど育たなかったそう。やっぱり例年になく冷春だったからな~

で、プラントセールの後に畑に戻り、植え替え作業。これやっとかないと、小さい鉢ではカラカラになっちゃうからね。量が量だけに数時間かかりました。でも、土に触ると自然と元気度 ↑


で、大幅にスケジュール遅れていた種まきも敢行。競争して早く大きくなるんだよ。



ズッキーニはかなり大きいので、いきなり直植え。鳥食うなよ😠

ソラマメも比較的鳥、ナメクジに強いので直植え。Black Fry予防にマリーゴールドを間に植えて

一週間でぐんぐん花をつけた🍓

てなことで、今週も大忙しの日曜日でありました。


2018年5月14日月曜日

畑日記 5月13日







今日は予想外にいいお天気でしたね☀。Nice Surprise。
気象予報歴のとても長い英国は、その膨大な記録量(よく「300年ぶりに寒い4月」とかニュースで聞くけど、江戸中期からの正確な記録が残ってるなんて日本では考えられない。さすが大英帝国)とその正確さ(時間単位で当ててきますからね~)にかけては脱帽させられることが多いけど、今日は見事に外れました😝。

金曜日の30杯のWood Chip撒きで気分も大幅アップ。さあ行くぞ~と気負って始まった週末だったのに、土曜の午後はかなりの雨、泣く泣く畑仕事断念。

この台車で30杯分運びました。最後はもうヘロヘロ😵

パスに木屑を敷き詰めました。グリーンハウスの横も後も、結構なエリア面積😓


その遅れを取り戻すかのように、今日もがんばりましたよ。

まず、畝を作りました。これ結構な重労働でして。
ところで、水はけや日当たりを考えて日本では畝の高い所に作物を植えるのが常識ですが、地中海のように暑くて乾燥した土地では、畝の下に植えるそう。穴を掘って一段低い所に植えられているトマトを見たことがあります。

掘り起こしそびれた種イモから芽が出たジャガイモと
冬越しのスイスチャード

さらには、果物エリアの整備。苺とラズベリーが植わってます。実は🍓は人間の口に入ったことはないのよね。昨年はようやくおっきいのが1つ実ったのに、寸差で鳥かナメクジにもってかれた。く~😡 今年こそ~。
それに比して、ラズベリーは逞しいことこの上ない。お嬢様然としてプリティな佇まいに反して、まるで雑草のごとくあっちから、こっちからにニョキニョキ。で、フルーツの方も結構鳥さんプルーフ。ナメクジはあのトゲトゲの茎、登ってこれないしね。


わっさわさのラズベリー。今年も収穫期待できそう💖


こちらはハーブエリア

そして本日、一番気合をいれたのがグリーンハウスのお片付け。片付け前の写真を撮り忘れたけど、それはそれはMessyな状態だったので、とてもProud😊
これで種植え準備完了(って本当は種まきたかったんだけどね)

I am so proud!

で、散歩がてら畑に来たので、ずっとPlay Penに入れられっぱなしのBabies。超ムカついた顔してますよね~。すまんすまん

ちょっと~。もう3時間もこうして待ってんですけど~😤

Babiesもう限界につき、今日の畑仕事はこれでおしまい。
来週、再来週は畑のプラントセール。もう何を買っても、ドスコイって感じであります。

2018年5月13日日曜日

生酛濁酒 第4号

 生酛濁酒、第4号にして、ようやくそれらしき匂いと味に一歩近づきました。やった~。

娘曰く「マッコリの匂いがする」
味はね、なんだかちょっと苦みのある感じ。辛口だからそう感じるのか私の舌では区別つかず。ただ、少なくとも酸っぱくはない!

これまで、どうしても、何をやっても乳酸菌過多に傾き、テクスチャーもどろどろでお酒とは言いかねる代物でしたが、師匠の「酵母発酵には糖化が必要、糖化には温度調整が必要(な場合もある)」とのアドバイスを受け、蒸米投入から30℃ほどをキープしてみました。さらに、ドイツ在住菌友さんの家棲み酵母も投入。我が家のネイティブ酵母じゃないけど、生酛濁酒の酒粕だから、濁酒4号も「生酛」と呼んでもいいでしょう。

遥々海を越えてやってきた家棲み酵母

蒸米を投入し、そやしに使ったごはんで蓋

翌日のD、もうこの時点でこれまでと全然違います

ダンベルで最後の一滴まで絞る

700ccのそやし水から800㏄ほどのD



でも、やっぱり苦みが気になるなぁ。ちなみに濁り酒の魔手はVolvicを使っているそう。ふむふむ、硬水、軟水で確かに違いがでそう。さらに寺田本家の蔵主、優さんは、湯冷ましを使うことを勧めているそう。実験魂がうずく~。この3つ近々同時進行でやって比べてみたい。



現在の冷蔵庫の中身、左から
  • 寺田本家  しぼったまんま
  • 昨年の紫蘇で作った紫蘇ジュース
  • 生酛濁酒第4号
  • 簡易レシピで作ったマイグルト
  • 菌友さんよりいただいた濁酒
となかなかの充実ぶりに、眺めてはニンマリ


絞った酒かすで作ったクラッカー、チーズっぽくて、パンっぽくって美味しい💛

2018年5月11日金曜日

初のイベント参加、酒フェスティバル

ちょっと時間が空いてしまいました。
去る4月29日(日)ロンドン東部 Bethnal Greenにて、日本各地の清酒や日本文化をロンドナーに紹介する初のイベント、The Japanese Sake Festival が開催されました。

余裕がなく、唯一会場の雰囲気を撮影した写真。大きな体育館のような会場

友人とのひょんな会話からフードストールの出店募集を知り、日本酒好きの集まる絶好の機会!とほぼ参加を即決。

ですが、時すでに開催の20日ほど前。自分が消費する分の様々な怪しげな麹調味料はキッチン棚にあるものの、売るだけの量はどれひとつとってもなし…

ど、どうしよう~😱  ということで、最初の一週間はひたすら製麹に励みました。米麹、麦麹、発芽玄米麹を次から次に製麹。「包み込み」と「盛り」以降の麹蓋作業は平行でという超過密スケジュール。折しも、尊敬する麹師匠の製麹プロセス動画を何度も見て、安定した麹造りの技法を習得したばかりだったので、この過程ではほぼプレッシャーも問題もなし👍

一回に仕込む量も2kgほどに増量。
麹蓋が2つあってよかった~

仕舞仕事のあと12時間引き延ばすことで、
モフモフ麹の出麹が安定してできるようになりました
出店品目は、残り二週間でなんとか準備できるものは何かということを考慮して、
  • 甘酒
  • 塩麹
  • 醤油麹
  • 三升漬
そして、せっかくなので味噌も作りたい。でも通常味噌は熟成に最低6か月。あ、そうだ、麹歩合の多い西京風味噌ならば2週間ほどで熟成すると小泉武夫先生の「丸ごと 小泉武夫 食マガジン」で読んだばかり。ん~、やったことないけど、そして仕込み量から言っても失敗は許されないけど、やっちゃえやっちゃえということで
  • 西京風味噌
を含めた5品目に決定(あとでさらに、酵素玄米甘酒を追加して6品目に。さすがに欲張りすぎましたね😅)
仕込み過程で三升漬用の生とうがらしとお醤油を購入に行った時、あ、この2つを有機にすれば、すべて有機食材になる!と気付き、今回はオーガニック食材として商品をプロモート。

そして、前から作ろうと思っていた、「倫敦・醸しダイアリー」(長いので英語ではKamoshi London)と商品紹介リーフレットや、せっかくとだからフードパッケージも作っちゃおうということで、MS Pubisher を使ったPCでのデザイン作業も敢行。これ、結構楽しい。これまで、子供たちの誕生日の招待カードとかコンサートのプログラムとかいろいろご奉仕活動で作成してきたけど、培ったスキルを自分のために使うのは考えてみたら初めて。なんか贅沢な時間だな。楽しい楽しい😄

リーフレットとフードパッケージ。監修は長女の彼氏と、末娘。家族総動員、笑
この写真は、右も左もわからない時期の我がドブロク1号の写真。
後になってこんなところで大活躍してくれるとは

商品パッケージに丸ラベルを購入。


で、甘酒は問題ないにしても、その他のSavory系、正直、当日までに熟成するかどうか微妙で超心配だったのよね。なんせ歴史的な冷春だし。
ということで、尊敬する麹師匠にここでも相談。
以下は師匠のアドバイスから:
白みそは一晩で55℃で糖化するのが通常。信州みそやコメ味噌も30℃で1ヶ月間保温などして温度操作し、分解と熟成を早める。その後冷蔵庫で乳酸菌などを増やす期間を設ける。師のサポート心強し。
ヨーグルティアのマニュアルに載っていた60℃8時間というのは、あながち眉唾ではなかったのね(ただし、60℃で加温すると、酵素力が半減してしまうそう。55℃が味噌だけにミソ、なんちゃって(オヤジだわ😅))。
ということで、味噌系、麹系調味料は、30℃強で6時間加温してプロテアーゼに働いてもらい、その後55℃に6時間加温してアミラーゼに働いてもらいました。
すると、西京味噌はいい具合に糖化してくれ、お米のよ~い香りが。麹系調味料も、その後の酵母さんの働きか、はたまた麹のなんらかの酵素の働きか、ぷくぷくで元気いっぱい。あとは冷まして落ち着かせる、となった所で残り1週間。うん、良いタイミング。

そんなこんなで、毎日ごそごそキッチンで作業をしているうちに、はや前日。
前日はドイツ在住の私が絶大な信頼を寄せる菌友さんが応援にかけつけてくれました。この菌友さん、1月のアムスワークショップで出会って以来、日々日夜問わずに発酵系のメッセージをやりとりし、実は会うのは2回目ながらも、もうまるで旧知の仲。パッケージ詰め、試食の準備しながら話の弾むこと弾むこと。そして、今回のイベント参加を決めて以来ずっといろいろと相談に乗ってくれていたので、何も言わなくても、作業の流れをすべて把握。素晴らし~。「えっと、次は~」と走り回り、パニックする私の横で、着々と準備を進めてくれたのでした。ありがたや。
そして、彼女は私が密かに濁酒の魔手と畏敬の念を抱いている生酛ドブロク造りの名人。ドイツから絞り前、絞り後の濁り酒をもって参上してくれました。夜はその濁り酒を飲みながら手巻き寿司。いや~、おいしかった。ほのかに発泡するその泡具合が、生産ものと違ってすごい自然。こんなお酒作れるようになりたいな。

前日のパッケージと試食品を並べた所。
それっぽくなってきましたよ
さて、当日。
やっぱり、発酵ってみなさんの大きな関心事なんですね~。ディスプレイの準備段階から多くの方が、何々?と足をとめてくださり、どこのお店で売ってるんですか~、どうやって食べるんですか~と興味深々。中には、麹の生態などについて質問してメモなんかもとってくださる現地のおばさまもいらして、もう普段は話過ぎちゃうからとセーブしている発酵トークが、ここで炸裂。だってせっかく聞いてくださるんだもの、回答に遠慮はいらないわよね。ということで、イベント終了時には声もガラガラ。

今回思ったのは、特に現地の方々にとっては未知の調味料。どんなものなのか試食品が命(本当はレシピなどもバイリンガルで用意すればよかったけど、そこまで手が回らず。次回の課題に)。お漬物、ディップなどいろいろな試食品を用意したなかで、イチオシの試食品が、お豆腐の塩麴漬に刻んだ紫蘇と三升漬をのっけたもの。これはホント人気高かった。口に含んだ瞬間に現地の方も日本人も目を閉じてうっとり(ごめんなさい、味噌じゃないけど、手前味噌😅)。中には足を踏み鳴らして喜んでくださるお客様も。なんか私、これが嬉しくてやってるんだな~と実感。ウケる自信を持ってからは、お客様が試食品を口に含んだ瞬間からお客様の顔を熟視熟しちゃったりして、来るぞ、来るぞ、キタ~、みたいな。
結局用意したものほとんど売り切れるという嬉しい成果。さあ、また1から麹を仕込むぞ~

当日のディスプレイ

いろんなお客様が入れ替わり立ち代わり足を止めてくださいました

前日パック詰めした西京味噌。酵母が元気良すぎてパンパンに😱


今回のイベント、テーブル面積が大きいということで、ロンドンきっての人気ビーガンレストラン、いただき繕さんとテーブルシェア。どちらの素材も動物性なしのビーガン素材ということで息もぴったり。いろんな準備品の貸し借り、試食品や商品の交換など、これも楽しかったなぁ。とっても気持ちのいい人たち。また機会があったら、次回はもっとつっこんだコラボがしたいな~


いただき繕さんと記念写真

などとつらつら考えながら帰路についた長い1日でした。